八洲の強力なパートナーである日本船籍漁船とその船員たち。彼らは世界の海を巡るマグロ一筋のプロフェッショナル集団であり、
ひとたび漁に出れば時には一年以上家族と離れ、海と共に生きる男たちである。

正進丸

正進丸は、青森県船籍で 第三十八正進丸 第八十正進丸 第八十二正進丸 第八十三正進丸の四隻で操業をしています。
正進丸といえば本鮪。全船アイルランド沖の荒波の中、本鮪の漁をしています。

第三十八正進丸

畑川幸吉(はたかわ こうきち)船頭

北緯60度のアイルランド沖で本鮪を獲っています。時期は10月から11月なので波は時化ると4~5メートル、気温は零度前後。でもその分脂の乗りは別格なんです。
もっとPRして皆さんに食べてもらいたいんだけどね~。

第八十二正進丸

長谷川信雄(はせがわ のぶお)船頭

船頭界のレジェンド長谷川さん。28歳で船頭になり66歳で一度引退しましたが、次世代の船頭を育成するため、今回11年ぶりに復帰。
78歳にしてアイルランド沖まで自ら本鮪を獲りに行きます。
「(久しぶりに海に出ても)船に乗ってしまえば昔と変わらない」ブランクを感じさせない、貫録のひと言です。

第八十三正進丸

刈谷善一(かりや ぜんいち)船頭

漁獲規制の効果で年々巨大化している本鮪。今日も350kgオーバーの本鮪が水揚げされました。
しかし船頭曰く、「美味しい鮪は群れの本流にいる。本流の鮪は魚体がどれも均一で、脂の乗りも同じく良い」
群れの先頭や端にいる魚は大きさがまちまちで、従って大きければ旨いというわけではないとのこと。勉強になります。

大吉丸

大吉丸は、宮城県船籍で第五大吉丸の一隻で操業しています。
第五大吉丸はアイルランド沖で本鮪の漁をしています。

第一大吉丸

田名網路晴(たなあみ みちはる)船頭(現、第五大吉丸船頭)

気仙沼生まれで、お父さんも叔父さんも鮪船に乗っていた田名網さん。しかし本人は大学卒業後、デパートに就職します。でも血は争えません。28歳のある日、眠っていた海男DNAが覚醒し、鮪船に。そして今回、船頭として初めてアイルランド沖での本鮪漁に挑みました。
「北の海は厳しい。南も厳しいが北はもっと厳しい」
今回の漁獲には満足しておらず、次回の航海にリベンジを誓います。

福積丸

福積丸は静岡県船籍で、第一福積丸 第三福積丸 第七福積丸 第十五福積丸 第三十一福積丸 第三十五福積丸 の6隻で操業しています。福積丸と言えば南鮪。全船南鮪の漁をしています。

第七福積丸

大蔦英敏(おおつた ひでとし)船頭

水揚げ後、約一ヶ月間は、地元岩手で休暇を過ごします。「普段、食が細い母でも、自分が獲った鮪を持って帰ると『本当においしい!』と、大絶賛しながらパクパク食べてくれます。その姿を見るとうれしいですね。漁師をしていて良かったと思う瞬間です。」
ほっこり、いい話です。

豊清丸

豊清丸は富山県船籍で 第八豊清丸の一隻で操業しています。
第八豊清丸は太平洋で鉢鮪の漁をしています。毎年本船で清水港に帰港して水揚げをしています。

第八豊清丸

三上和志(みかみ かずし)船頭

「緑があるとなごむからね」。多趣味な船頭は船で緑を育てています。水は貴重品で昔は飲み水が足りなくなるとシャワーも止まっていたのが、今では造水機を使って海水から真水を作ることができるので、盆栽の水やりもOKです。それでもお風呂は海水ですが。。。

誉丸

誉丸は高知県船籍で、第二十九誉丸の一隻で操業しています。
Cells Alive System(CAS)冷凍機を搭載している鮪船で、シドニー沖でミナミマグロの漁を、東沖で鉢マグロの漁をしています。

二十九誉丸

山下浩明(やました ひろあき)船頭

現在、船頭と機関長を兼任で操業しています。大変ですが何とかこなしています。3月~8月までシドニー沖でミナミマグロの漁を、10月~1月まで東沖(日本列島太平洋側の遠く沖合)で鉢マグロの漁をしています。CAS冷凍で凍結させたマグロは生に近い食感でとても美味しいので是非食べてもらいたいです。

明神丸

明神丸は、宮城県船籍で第一明神丸、第三明神丸及び第八明神丸の三隻で操業をしています。
第一明神丸は太平洋で鉢マグロを第三及び第八明神丸は主にインド洋でミナミマグロを獲っています。

第一明神丸

三浦詳吉(みうら しょうきち)船頭

今回の航海で18歳の新人船員が乗りました。一生懸命に頑張っていましたよ。ホームシックにもならなかったし。
船員の高齢化が進むなか、若い人が船に乗ることは業界にとってありがたいことです。

菅原崇臣(すがわら たかおみ)船員 18歳

出航してから最初の2週間は船酔いで苦しみました。でも漁場について漁が始まる前には治り、なんとかなりました。船での仕事は、投縄、あげ縄、マグロ解体などなど。覚える事がたくさんありました。
出航する時は、約一年か…と覚悟していきましたが、日本に帰港してみるとあっという間だったなという感想です。
地元に帰ったら車の免許を取ろうと思っています。

第三明神丸

渡場敏美(わたしば としみ)船頭

冷凍状態の良し悪しで味が変わるので、冷凍庫に入れた直後は、乾燥を防ぐために冷凍庫のなかで鮪に水を撒いて魚の表面に薄く氷の膜を張ります。また冷気が鮪全体に均一に浸透するように、毎日冷凍庫に入って冷凍状態をチェックし温度管理をしてます。(ちなみに冷凍庫はマイナス60度)

蛯子建成(えびこ けんせい)船員

海上自衛隊として8年間働いた後、第三明神丸の新人船員として鮪漁の世界に飛び込みました。地元青森の父、兄弟が漁師をしている影響を受け自分も漁師になりました。新人船員としての仕事は 投縄 揚縄 鉢鮪の処理を主にしています。作業に手こずっていると船頭から激が飛んできます。自衛隊時代を思い出しますね(苦笑)。 海と魚が好きなのでやりがいを感じています。