天然マグロについて

マグロは鮮魚店やスーパーで通年購入でき、また近年の養殖技術の発達により、脂の乗ったマグロが多量に流通しているため、あまり季節感や時期というものを感じにくいかもしれませんが、マグロにも旬はあります。
脂が乗って身が引き締まり、食べて本当に美味しいマグロは、魚種や群れによって多少異なるものの、寒さに耐えるために身が太くなり、産卵に向けて栄養を蓄えた冬の間の1~2ヵ月間に獲れたもののみと言われています。従って、世界中の海を回遊しているマグロですが、旬のマグロとなると限られた時期にしか漁獲できないことになります。

漁場

マグロ漁船のなかには、旬のマグロを目指して南アフリカのケープタウン沖や北大西洋のアイルランド沖など1年~1年半もの長期間、漁に出る船もあります。 上質なマグロの漁場は、大抵の場合波が非常に荒く、水温も低くなります。
例えば、本マグロの好漁場であるアイルランド沖漁場は、北緯60度水温10℃以下の極寒で、時には10mもの高さの荒波の中で漁が行われます。有名な大間のマグロが概ね北緯40度の漁場ですから、いかに苛酷な環境かお分かりいただけるでしょう。
極寒の荒波に揉まれたマグロは非常に身が引き締まっており、また寒さに耐えるために豊かな脂を蓄えていることから、他に類を見ない「極上」のマグロに仕上がります。

エサ

天然マグロは、世界中の海を回遊するなかで、様々なものを食べて成長していきます。
イワシやサバ、ニシンなどの小魚や、イカなどの頭足類を食べることで上質な脂が乗り、さらにエビやカニなどの甲殻類を食べることで、身の色が赤く濃くなり、味に深みが出ます。
天然マグロの極上の味とは、たくさんの運動量を維持できる広大な海と、偏食せずバリエーション豊かなエサを食べることができる環境があって初めて実現すると言えるでしょう。

漁法

マグロを漁獲するには旋網漁法、定置網漁法、一本釣等、様々な方法があります。
八洲水産グループでは、はえ縄漁法で漁獲されたマグロのみ取り扱っています。
はえ縄漁法とは、150kmもの長さの幹縄に数百m間隔で枝縄を取り付け、針を掛けて釣りあげる漁法です。1本1本釣り上がるため、丁寧かつ迅速に処理ができ、鮮度を保ったまま港まで運び、水揚げすることが出来ます。

資源保全

遠洋鮪漁では、漁場・魚種ごとにCCSBTやICCATといった国際条約によって組織された資源保全団体によって、漁獲制限が設けられています。マグロだけに限ったことではありませんが、制限を設けずに乱獲をすると、資源量が減少するのと同時に、全体的に痩せてしまい、品質も劣化します。結果として、取り扱い量は限定されますが、上質な鮪をご提供し続けるためには必要不可欠なことと考えています。

超低温冷凍庫について


冷凍マグロは、家庭用冷凍庫で保管すると徐々に劣化し、10日間程度しか日持ちしません。一般的にマグロの鮮度を維持するためには、酸化・乾燥が起きにくくなるマイナス50℃~マイナス60℃の低温冷凍庫で保存する必要があるとされています。

八洲グループでは、一般的な冷凍庫よりさらに10℃低いマイナス70℃の超低温冷凍庫を他社に先駆けて実用化し自社保有しています。これにより、高い品質を保持したままマグロを長期間保管することが可能になりました。


八洲水産本社冷凍庫 … 収容能力1,400t
八洲水産江尻工場冷凍庫 … 収容能力2,900t
八洲商事第一冷凍庫 … 収容能力700t
八洲商事第二冷凍庫 … 収容能力1,000t



超低温冷凍庫の開閉部は、準備室と言われる低温冷凍庫(-30℃)で囲まれた二重構造になっています。 これにより、開け閉めをしても超低温冷凍庫内が外気に触れることがないため庫内温度を一定に保つことができます。

庫内ではパレットと言われる鉄の篭にマグロを入れて保管しています。
パレットごとに、魚種・サイズ・船名・漁場・ランクを分けて管理しています。
出刃選別・尾切れ選別されたものは裸のまま、最終選別をされたものはケースに入れて保管されます。



動画で見る超低温冷凍庫


<長期保管を可能にする-70℃>

<タオルが一瞬で凍る!>

選別について

プロの目利きでマグロを選別

マグロは同じ漁場で獲っても、一本一本形も違えばサイズも違います。
その中で、良いものと悪いものとを、プロの目で仕分けすることが必要になります。


水揚げ時の選別

凍った状態のマグロに出刃包丁を刺し、刺さり具合によって、脂の乗り具合を確認します。
脂のある魚は、凍った状態でも出刃包丁が刺さります。

魚体を見て魚の鮮度を確認します。
鮮度の良いマグロは、片面が平らになっていて、上身下身がはっきりしています。

水揚げ時には、以上のような項目をチェックして、大きくグループ分けしていきます。


尾切選別

一本一本、マグロの尾を切って、軽く解凍して、選別していきます。
ここでは、脂の乗りと鮮度の良さを目で見て確認し、個体別に評価付けをしていきます。


製品加工時の選別

製品加工時には、部位ごとに断面を確認して、密度や高さによって脂のランク、年輪の見え方によって鮮度のランクを分け、総合評価によって最終的なランク付けをしていきます。
ここでは、ブロック加工やサク取りをしながら、キズや打ち身が入っていないかも、加工の都度、チェックしていきます。キズや打ち身は食べても問題ありませんが、入っていると見た目が悪いので、取り除くようにしています。



このように3回も選別を通過したものが商品となり出荷されています。

加工について

熟練の職人による加工

加工場は日本国内(静岡県・清水)だけ。
一本200㎏以上の巨大なマグロを、手際よく切り分けます。

目測だけで、誤差なく規格サイズにカット。
カットしながらシミや血栓等をチェックをし、雑味になる部分を取り除くことで、品質の良いマグロだけを提供します。